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わくわくするなにか

ミケル・バルセロ展 - 東京オペラシティ アートギャラリー

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東京オペラシティで開催しているミケル・バルセロ展に行ってきました。

メインは絵画と陶芸。平面の作品がどんどん立体的になっていくのが面白い。


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絵の表面の凹凸が凄い!これは画集ではわからない立体感。この3枚の写真の絵は天井から吊って絵の具が鍾乳石みたいに乾くようにしたらしい。トゲトゲしている。確か水面?波?のイメージだったと思う。

ミケル・バルセロは島の出身で海にまつわるモチーフが多い。

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これは船の絵なんだけど、キャプションで船で国を逃れてくる難民のことに言及していて、それを踏まえると人影が見えて来るようで、海で命を落としてしまった方達や今起きている戦争、国を離れざるを得なかった人たちのことを思って暗澹とした気持ちになった。戦争の無い世の中になってほしい。


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桜みたいな印象もあるけど、これはアーモンドの木。きれいです。これも塗り重ねがすごい。

陶芸作品よりも絵の方が好きだったので絵の写真ばかりになってしまった。上の階で展示されていたアフリカでのドローイングも面白かった。シロアリが食べて虫食いがあるスケッチブックをあえて使っていたりとか。階段上がったところで上映している映像の中で、図書館の廊下の200メートルもある窓ガラス一面に絵を描くプロジェクトのドキュメンタリーがあるんだけど、窓に土?を塗りまくって、手を使って描写していく手法がすごかった。外の光が差すと絵の形の影が廊下に落ちるのが素敵。

キャプションのサイズと文字の大きさが小さくて結構近寄らないと読めなかったんだけど、あれは作品のディティールに注目させるためにあえて壁に近寄らせる意図だったんだろうか?

 

ミケル・バルセロの展示でこんなに絵の具塗り重ねる人いるんだ…って驚いてたら同時開催のproject Nの絵もめちゃくちゃ重量級の塗り重ねだった。

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フェミニズムや現在の社会問題を反映した作品が多くてとても面白かったけど、展示されてる通路が狭めなのがちょっと残念だった。大きい作品が多いからもうちょい離れて見たりもしてみたかったので。キャンバスが重ねて無造作に配置されてるのはアトリエに足を踏み入れたみたいでおしゃれで良い雰囲気でした。

美術館出たところのミュージアムショップの入り口横でミケル・バルセロのインタビュー映像が見れるんだけど、ガラス越しにテレビが置いてあるから若干音が聞き取りづらかった。なんなら反対側のミュージアムショップ内からの方がよく聞こえる(映像は見えないけど…)。字幕あるから重要視されなかったのかな。全体的にめちゃくちゃ良い展示だったので細かいところが気になってしまった。

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オペラシティ名物の喋る巨人さん(作品名ちゃんと覚えてなくてすまん)